校長室から 2月

 二十四節気でいう雨水の頃となりました。これは、雪が雨に変わり、雪や氷が溶けて水となる頃を表現した言葉のようです。この頃から水がぬるみ草木の芽が出始めるとされています。少しずつ春が近づいてきている今日この頃です。
 先日、清掃の時間にお客様がおみえになりました。あらかじめ来校されることを伺っていなかったので、私自身、子ども達と一緒になって掃除をしていました。突然私の横にみえて、少しびっくりしましたが、その後、校長室でお話をお伺いしました。その中で、お客様が、「桜の子たちは、穏やかで優しいですね」と言われました。「掃除中にもかかわらず、ばたばたしていなくて、整然と掃除をしている、しかもにっこり笑って優しく挨拶してくれる、そして、私に挨拶することに気付かない子がいると、挨拶しなきゃと近くの子が小声で促している、その姿も微笑ましくてよかった」と仰ってくださいました。
 毎日、何気なく生活していると、意外と気付かないところを教えていただき、確かに子ども達は穏やかで、優しいなと改めて思いました。
 現在進めている道徳教育についての研究の中では、「物事を広い視野から多面的・多角的に考え、自己の生き方についての考え方を深め道徳的な判断力、心情、実践意欲と態度を養う」ことをねらいとしています。多面的・多角的にとらえるためには、まず、様々な人の立場や考え方、気持ちを柔軟に受け止め、認めつつ対応していける、「優しさ」「穏やかさ」が根底にあることが大切になります。今後もこの「優しさ」「穏やかさ」を大切にしつつ、道徳教育に力を入れていこうと思います。また、子ども達の日常の何気ない様子にきちんと目を向け、心の成長を見つめていくことも忘れてはいけないと思いました。
RIMG0341 RIMG0343
RIMG0346

カテゴリー: 校長室から

校長室から 1月

 先日、4年生で二分の一成人式を行いました。20歳までのちょうど半分の10歳の年代に、今までお世話になったことを振り返り感謝するとともに、これからの日々の過ごし方や将来の生き方について考えるきっかけとする式です。
 当日、式が始まると、時が経つ間もなく涙する児童がちらほら見られました。やがて、始めの合唱や一人ずつ将来の夢を語るスピーチでは、多くの児童が涙し、一人一人が手紙を読んで家族に渡すときには、感動の涙で会場が包まれていました。
 あらん限りの愛情を注いで育ててくれている家族に対して心の底から感謝する気持ちと、そんな家族に自分の生き方を力いっぱい伝えようとする気持ちが入り交じり、スピーチや手紙の朗読と同時に涙があふれ出たといったような様子でした。そんな子どもたちの健気な姿に、そして保護者の方々の愛情の深さに、たいへん感動させられました。

<児童より>
・とても緊張したけど、最後まで練習した成果が出ました。歌や手紙でとても感動し、そして、みんなで一致団結できたことをとてもうれしく思います。自分の思いがお父さんに向けて言えたので良かったです。今後も、この二分の一成人式をきっかけに、毎日の勉強に、未来に向けて頑張ります。
・一番印象に残っているのは、手紙です。お母さんが私に手紙をくれたときは、泣きそうなぐらいとてもうれしかったから、次は、お母さんが泣けるような手紙を書いて、喜んでもらおうと思いました。当日お母さんの前で読んだとき、うれしそうな顔でいてくれたので、とてもよかったです。当日は、お母さんやお父さんには言いにくいけど、「いつもありがとう」という気持ちが心の奥からわき出てくるかのように出てきました。

<保護者の方より>
・素敵な式をありがとうございました。まだまだ子どもだと思っていた子が、一歩一歩大人になっていく様子が見られました。子どもの涙に感動し、小さな頃を思い出し、また涙しました。
・みんなの将来の夢、とても素敵な夢ばかりで、一人一人の未来が想像でき、応援したくなりました。本当に愛のこもった式で、感動しました。親の方こそ、ありがとうございました。
・たくさんの子たちが涙して語る良い式でした。これまでの練習や気持ちのもっていき方、そして道徳教育の成果の表れだと思いました。普段あまり感謝されることはないので、手紙をもらってとてもうれしく思いました。
・子どもたちの気持ちがとても良く伝わってきて、感動しました。子どもからもらった手紙を大切にしたいと思います。このような機会を作っていただき、感謝します。
・とても素晴らしい式でした。毎日忙しく過ぎていく中で、子どもの成長を振り返る良い機会となりました。あっという間の10年でしたが、子どものお陰で毎日が送れていることに改めて感心しました。この式に招いていただき、ありがとうございました。
・もう10年経ったんだなと実感し、自分の夢をしっかりと語り、そのために今何をすべきかを語ることができ、すべての子どもたちがとても頼もしく見えました。まだまだ小さいと思っていたわが子も、こんなにしっかり発言できるようになったと、胸がいっぱいになり、涙が止まりませんでした。

カテゴリー: 校長室から

校長室から 12月(その2)

2学期終業式式辞より(終業式では、このような話をしました)

 いよいよ今日で、⒉学期が終わります。みなさんにとって、2学期はいかがでしたか。
 9月に運動会、10月に部活動の大会、11月に学習発表会と、大きな行事がたくさんありました。準備や練習、本番と何かと忙しい学期でしたね。しかし、みなさんを見ていて、桜小のみなさんは、本当に素晴らしいと思いました。それは、精いっぱい頑張ろうとする心を持っていることです。運動会でも学習発表会でも、授業時間はもちろんですが、家でも練習したり、休み時間にも練習したりして、少しでも上手にできるようにと一生懸命頑張りました。部活動の大会では、点数的に勝ち目がない状況になっても、投げ出すことなく、最後まで点を取りに行こうとする姿が見られました。とても素晴らしいと思います。一つの目標に向かって、できる限りの方法で自分なりに精一杯頑張る。精一杯がんばるから、より力が伸びていきます。精一杯がんばるから、見ている人が感動します。見ている人をやる気にさせます。みなさんの2学期は、そんな風に、もてる力を大きく伸ばした素晴らしい学期だったなと思います。3学期もこの精一杯がんばる心を発揮してほしいと思います。

 さて、今日はこの後、教室へ帰ってから通知表をもらいます。私は、みなさん全員の通知表を見させてもらいました。すべての通知表に、みなさんの頑張ったことが書かれていて、とてもうれしく思いました。また、通知表は、2学期によくできたところと、これから頑張ると良いところも書かれていますので、お家へ帰ってからお家の方とじっくりと見て、3学期に備えてください。

 話は変わりますが、昨日は、冬至でした。知っていましたか。冬至とはどんな日か知っていますか。冬至とは、昼間の時間が1年で一番短くなる日です。実は、冬至の日には、世界各地でお祭りが開かれているそうです。1年で昼間の時間が一番短いということは、次の日から日が長くなっていくということで、弱くなった太陽が、この日を境に再び力がよみがえらせるということで、ここからが大切なんですが、これから運が良くなっていく時であると言われています。また、お正月の正の字は、一に止まると書きます。これは、一度止まる、一から出直すという意味です。一というのは、数字でもありますが、始めという意味もあります。つまり、正月は、ここから始める、ここから出直すという月でもあります。しかも、冬至をすぎて運が良くなってきていますから、何事もうまくいくときなのです。だからこのように運のいいときだからこそ、今この時期に自分で伸ばしたいところ、近づきたい夢について頑張ろうと心に決めて、頑張るとよいと思います。 

 明日から冬休みが始まります。健康に気をつけ、交通安全を心がけ、家族の一員として、お家のお手伝いをすすんで行ってください。また、親戚の方とお会いすると思います。きちんとあいさつもしてくださいね。それでは、1月6日の始業式にまた元気にお会いしましょう。
RIMG0812

カテゴリー: 校長室から