校長室から【10月】
季節の移り変わりは早いもので、つい数週間前には、熱中症に留意しながら運動会の練習に取り組んでいたかと思えば、早くも仲秋の候となりました。学校全体としても、運動会の頃の元気よく活気あふれる空気が、穏やかな落ちついた空気に変わってきました。
本校では、ご存知の通り、来年度から教科化される「特別の教科 道徳」について、道徳の授業の在り方を含めた道徳教育全般の在り方について研究を進めています。本校の道徳教育の重点目標の一つに、「学校の人々を敬愛し、みんなで協力し合ってよりよい学級や学校をつくるとともに、様々な集団の中で、自分の役割を自覚して集団生活の充実に努めることのできる児童の育成」があります。今年度の運動会では、子どもたちはこの目標の意を汲んで、活動してくれていたなと強く感じました。
一人一人が心を合わせて、学校中がまとまって集団美を表現した入場行進。5・6年生のリーダーを中心に赤組、白組のそれぞれがまとまって力の限り行った応援。また、演技する学年のために労を惜しまず活動した器具係の活動。器具係の児童は、器具のあるテントの中でも、各学年の競技を一生懸命応援していました。開会式、閉会式での立ち居振る舞い。中でも、閉会式も終わり、全日程が終了した後に腰を下ろした時の素晴らしさ。全日程が終了してホッとするとともに、疲れているので、ふとおしゃべりをしてしまいがちですが、そのようなこともなく、解散するまで、静かに待つことができました。職員が「静かにしてください」「おしゃべりしている人は誰ですか」などと指導する必要もありませんでした。
また、練習の段階でも、それぞれの場面で子どもたちが、集団の一員としての自覚をもって練習に臨んでいたので、練習時間は短かったのですが、学年種目もブラス・バトン部の演奏演技も素晴らしいものに仕上がっていきました。
運動会のどの種目も盛り上がり、最高の形で演技・競技することができたのも、自分の役割を一人一人が意識し、よりよい運動会を創り上げようとする意識が高かったからだと運動会を終えてしみじみと感じました。この自分たちの素晴らしさを、子どもたちに、改めて語っていきたいと思う10月のスタートです。